日本女性の乳がんは増えている
若い世代でのがん患者の75%は女性で、30歳代までは子宮頸がんと乳がんの患者数はほぼ同じ程度ですが、40歳代から急激に乳がんが増加します。
次のグラフは前回提示した公益財団法人がん研究振興財団2018年度版のがん死亡者数です。40歳から55歳は圧倒的に乳がんで死亡している女性の割合が多くなっています。
上のグラフは死亡率ですが下のグラフの青線は罹患率です。乳がんの罹患率は30歳代から激増します。
そして乳がんに罹る女性の割合は2000年以降急激に増えだしました。次のグラフは2008年までの乳がん罹患率と2012年までの死亡率のグラフです。医学の進歩で死亡率の増加はありませんが罹患率が増えることで乳がん患者の実数は増えていますので、実際の死亡者数は増えます。
2000年以降のグラフの角度が突然急角度になっていることが分かると思います。ここで日本女性に何かが起こっているはずです。
乳がんには女性ホルモンが必要
それでは乳がんの原因は何でしょうか。それは女性ホルモンです。女性ホルモンを餌として乳がんは増大します。すなわち女性ホルモンが十分になければ乳がん細胞は生きていけません。
現代女性の乳がんの発生原因は本来自分で生成している女性ホルモン以外に外から多くの女性ホルモンを取り入れているからです。その根本原因は輸入肉にあります。輸入肉を食べないことです。これは男性にも関係があります。最近は前立腺がんが急増していますがこれにも輸入肉が関係しています。前立腺がんになりたくなかったら輸入肉を食べないことです。
次のグラフ図1は牛肉の輸入量です。平成12年(西暦2000年)以降はBSEが原因でアメリカ産牛肉の輸入が一時止まっていますので増加が抑えられていますが、昭和50年代の輸入量の4倍となっています。国内生産用は昭和50年代と同じですので、増加分はすべて牛肉の消費が増えたということになります。
図2は豚肉の輸入量です。西暦2000年(平成12年)頃から輸入量が増加しています。豚肉の国内生産量も昭和50年代とあまり変わりありません。増えた分はすべて輸入豚肉です。
輸入肉の多くは肥育ホルモンというホルモン剤が投与されて育てられます。肥育ホルモンは成長を促進する成長ホルモン、肉を柔らかくする女性ホルモン、肉を増量する男性ホルモンが使われます。このホルモンが食肉に残留することによって乳がんや前立腺がんが発生します。
この肥育ホルモンが使われている輸入肉はアメリカ産、オーストラリア産、カナダ産(VPCマーク付きの豚肉は除く)です。外食産業で使われている肉はほぼすべて輸入肉ですので、外食では国産肉使用を確認することが必要です。EUではこの肥育ホルモンは使用禁止になっていて、肥育ホルモン使用の肉は輸入も禁止です。
北海道大学遺伝子病制御研究所客員研究員である半田康氏と藤田氏のグループが札幌市内のスーパーで売られている牛肉で女性ホルモンの残留量を調べたデータがあります。すると何と赤身肉でアメリカ産の肉は日本産の600倍(文春オンライン)でした。