健康

慢性疲労症候群(CFS)の原因と治しかた(上)

慢性疲労症候群(CFS)とは

最近、疲労感を訴えて来院する患者さんが増えてきました。朝起きた時から疲れていて、らくな日もあるけれども1日中疲れているそうです。ひどいときには体に力が入らず、朝布団から立ちあがるのもやっとのことだそうです。

この病気は、あるときから疲れを意識するようになります。少し楽になる日があっても、半年以上続けば慢性疲労症候群の可能性があります。

  • 休んでも翌日まで疲れが続く
  • 体のどこかに筋肉痛がある
  • 体のどこかの関節が腫れたり、痛みがある
  • 頭痛がする
  • 喉の痛みがある
  • よく眠れなかったり、十分な時間寝ているにもかかわらず、眠い
  • 思考力、集中力が低下した
  • 微熱がでる
  • 耳の下あたりの首のリンパ節が腫れている
  • 筋力の低下(力が入らないなど)

この10項目のうち5項目以上の症状があれば特発性慢性疲労(ICF)になります。医学用語で「特発性」は「原因不明の」という意味です。①~⑤までのすべての症状がそろうと⑥~⑩の症状があってもなくても慢性疲労症候群(CFS)となります。

今世紀に入って、世界的に有病率が増加している原因不明の病気です。世界中で研究されていて、ウイルス説など様々いわれていますが、なぜ今世紀に入ってから世界中に広まっているのでしょうか。特に日本ではここ10年間でなぜ増え続けているのでしょうか。

慢性疲労症候群の原因は化学物質

この病気は、実は化学物質過敏症の一種なのです。前回のブログ記事での線維筋痛症も化学物質過敏症でした。この慢性疲労症候群の原因となる化学物質はグリホサートという化学物質です。この化学物質は除草剤として使われているものです。

最近ではホームセンターでも販売されていて、庭や玄関周りの雑草対策に使われている方も多いのではないでしょうか。

アースカマイラズ 草消滅:速効性と続性が特長の液体除草剤。すばやく効いて8~最長10ヵ月効果が持続する除草剤。有効成分はグリホサートイソプロピルアミン塩となっています。

Yodobashi(ヨドバシカメラ)の除草対策ランキングのベストセラー1位のトムソンこのまま使えるシャワータイプ除草剤:メーカー記載の特徴には「アミノ酸系除草剤なので、散布後の土壌に成分が残留せず、環境にやさしい安心・安全な除草剤です。本剤は農薬ではありません。」とあります。有効成分はグリホサートイソプロピルアミン塩です。環境にはやさしいかもしれませんが、人間には有害です。

このグリホサートはグローバル企業のモンサント社(現在はバイエル)が開発した、ラウンドアップという商品名で販売されている除草剤です。

岩波「科学」2019年10月号木村-黒田純子による論文によると、「この数年で学術論文で報告されているヒトへの健康障害としては、発がん性、自閉症など発達障害、生殖系への影響、パーキンソン病、急性毒性として皮膚炎、肺炎、血管炎などが挙げられている。動物実験では、発がん性、DNA の損傷、腸内細菌叢の異常、脳で重要なグルタミン酸受容体への影響、発達神経毒性、金属のキレート化による毒性、内分泌攪乱作用と生殖毒性、曝露した個体に影響がなくとも次世代、次々世代で障害を起こすエピジェネティックな変異などが報告されている。」とあります。

つづく

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