COVID-19, うつ病

うつ病の原因に栄養失調!! =前編=

動物のうつ病

体調不良時のペット(犬)の行動の変化は1.普段より元気がない(無気力)、2.食餌量が減る(食欲不振)、3.普段よりも眠る時間が増える(睡眠障害)、4.飼い主に駆け寄ってこない(社会行動の減少)、脅えやすくなる(不安行動)などのうつ病と似た行動がみられるようになります。

日本医療研究開発機構における神戸大学の研究では、マウスに与えた反復ストレスが抑うつを誘導するメカニズムを明らかにしています。体格が優位で攻撃性の強い実験対象の雄マウスに、一日10分間10日間連続でストレスを与えます。この反復ストレスにより、実験対象マウスは新入りのマウスへ興味を示さないなどの社会忌避行動やうつ様行動や、高所や明所での不安様行動の亢進が誘導されます。これらの行動変化はストレス終了後も数週間にわたり持続しますが、イミプラミンやSSRIなどの抗うつ薬の反復投与により消失します。またストレスに暴露されたマウスの脳内ではミクログリア細胞が非常に活性化し、炎症性サイトカイン産生の増加が確認されています。

IL-1αとTNFαは炎症性サイトカインですが、COVID-19は全身の様々な臓器・組織に炎症をもたらし新型コロナウイルス感染者には後遺症が生じたり、異常産生によるサイトカインストーム起因の死亡もあります。

脳内ではミクログリア細胞が免疫機能を担っています。マウスに様々なストレスを与えた実験があります。日本医科大学生体統御科学の洲鎌秀永 柿沼由彦の論文があります。その論文ではNairらの研究はマウスに一日 6 時間の拘束ストレス を負荷し、それを 15 日連続で行った結果、ストレス開始 4 日目以降にミクログリア数が増加することを見出しました。またWang らは9 種類のストレス(水分制限,食事制限,光照射の逆転, 騒音,熱,振盪,強制水泳,拘束,フラッシュ光)を ランダムで 12 週間負荷してミクログリア細胞が活性化することを確認しています。

納豆はうつ病に効く!?

神戸大学大学院医学研究科の古屋敷智之教授、北岡志保講師の研究グループはLeucine-Histidine(LH)ジペプチドがミクログリアの異常活性化を抑制し、うつ行動を改善することを発見しています。

このLHジペプチドは納豆や酒粕、青カビチーズといった特定の発酵食品に多く含まれることが確認されています。長引くうつ病の人は毎日のように納豆や粕漬を食べ、時々は粕汁を食べましょう。

次回に続く

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